(祝!)第16話 夢が花咲くビル、陶板画作家が巣立った5階を次の担い手へ
こちらの家主さんは、素敵なマッチングを完了されました!
「こんなことがしたいな」そう思い描く未来は、きっと、ひとそれぞれ。
お父さんにもお母さんにも、息子にも娘にも、お嫁さんにもお隣さんにも、みんな一人一人の夢があるもの。
誰もが手を取り合って、互いの夢を応援し、時には協力し、ともに実現へと歩める環境があるとしたら。
そんな素敵なビルが烏丸御池に実在しています。今回ご紹介したいのは、そのビルの最上階5階のフロアです。
(※すでに1組ご検討されている方がいらっしゃいますので「キャンセル待ち」でのお問い合わせ募集となります)
5階は、陶板画作家さんが会社を設立した思い出の場所
つい最近まで、ここは、陶板画作家の河原 尚子(かわはら しょうこ)さんが代表取締役を務める
株式会社Springshow「SIONE(シオネ)」の事務所 兼 商品の管理場所として6年間使用されていました。
ここで会社を設立、多くの方に愛され発注が増えたことなどから、より大きな新天地へと移転を決意。
誕生から成長まで、かけがえのない時間が凝縮された思い出の地を、新たな担い手に繋ぎたいと考えています。
コンクリートづくりの6坪ほどのスペース。片流れの天井部分はガラス張りとなっており
日光が散々と入りとても明るく、天井が高いため広々とした印象を受けます。
大きな窓が2つの壁面についており、烏丸通側の窓からは京都国際マンガミュージアムも見えます。
「この窓から見える夕暮れの景色が綺麗なんですよ」と尚子さんは教えてくれました。
ビルの全貌を見ていきましょう
同じビル内にある別フロア、いったいどんな使われ方をしているのでしょうか?
5階から階段を下りるようにして、紹介してまいりますね。
エレベーターのないビルなので、螺旋階段を使って上り下りをします。
4階はグラフィックデザイナーの方が、室内を自分でデザイン。事務所として使用しています。
3階の踊り場には、冷蔵庫やレンジなど、ビルみんなの共有スペースが用意されています。
3階にあるお手洗いも共有です。
こちらの水周りも共有になっています。
階を下るにつれ、鮮やかなウィンタースポーツ関連のグッズが、目に飛び込んできます。
1階と2階には、北欧のスポーツウェア輸入直営店として有名なPeakPerformance by UPLND 京都が入っており
スキー・スノーボード・アウトドアウェアやグッズなどを販売、3階がその事務所となっています。
一人一人の夢が花咲いていくビル
実は、このビルに刻まれているのは尚子さんの思い出だけではありません。
ビルの大家さんでもある、義理の母・河原 洋子(かわはら ようこ)さんは
スキー専門店を経営するご主人と結婚後、株式会社バムスポーツ(SKI BUM)という
輸入スキーウェア・アウトドアウェアのショップを、このビルで37年間経営しました。
その後、活躍の分野を広げるべく、2013年3月末にテナントビルへと用途を切り替えたのです。
小さい頃からスキーに親しみのあった洋子さんは、学生の頃染織を学び、織りでアートを表現していました。
そして、海外のウィンタースポーツウェアの素材・縫製・スタイリングの素晴らしさに気づき、惹かれていき
繊維に対する目利き力を活かして個性の有るセレクトショップを確立。日本各地の多くのファンに愛されました。
また、ウェブデザイン会社を経営している尚子さんの旦那さんも、かつてこのビルの4階で会社を設立。
会社が大きく育ったため、広い敷地が必要となり、新天地へと巣立っていきました。
このビルは、そんなポジティブな人達を応援し続ける、夢が花咲くビルなのです。
5階に、新たなツボミとなる担い手を
尚子さんは、さらなる店舗の発展を実現させるべく、大きな物件を借りて新天地へ。
お義母さんである洋子さんは、新たに京町家一棟貸しのゲストハウスの運営をはじめました。
人と人の繋がりを大切にする洋子さんは、多くの人たちと育む新たな縁を楽しんでいるようです。
洋子さんと尚子さんは、実の母と娘のように意気投合し、互いの夢の実現へと協力しあっています。
「血縁関係にこだわらず、このビルに入られるどの方とも、家族のように仲良く過ごしたいと思っています。
実際、有難いことに、今ビルを借りていただいている方々とは、とてもあたたかな関係が育まれていて。
5階にも、一緒に楽しいことが創造できるクリエイティブな方が、入っていただけると嬉しいですね。」
一人一人の夢が花咲いていくビル。まるで家族のように、あたたかな相乗効果を生み出していく
新たなツボミとなる担い手とのご縁がありますこと、心から願っています。
(ライター:FootPrints 前田 有佳利)