第3話 政治的中立の立場から学生と政治をつなげたい
今日は、在日韓国人として生まれたバックグラウンドをもち、
若者に対して投票の大切さ、政治参画することの重要性を伝えている徐東輝(そぉとんふぃ)さんにお話を伺いました。
京都大学法科大学院2年生在学中で、学生団体ivote(アイ・ヴォート)関西創設者兼代表を務めていらっしゃいます。
ーどんな活動をされているのですかー
ivoteは、若者と政治をつなげ、政治的中立の立場から若者の政治参画と投票率向上を目指す学生団体です。
全体の60%といわれる「政治的無関心層」に向けて、
様々なイベントや場を通して政治に興味を持ってもらう機会を作っています。
若者で政治について考えるイベント「若者超会議」では600人の来場客数を記録しました。
その他にも、政治家との飲み会「居酒屋ivote」や
女性社会を語らう「女子会ivote」などキッカケ事業にも力を入れています。
また、最近京都大学農学部近くにオープンさせた「bar X」では、
「食から社会問題を考える」というコンセプトのもと、
毎回店長を変えて様々な料理(昆虫料理、カンボジア料理、韓国料理、気仙沼産地直送食材をつかった料理など)
を堪能してもらうことができます。
他にも京都府や京都市と一緒に投票のキャンペーンの仕事をしたり、
投票を促すプロモーションビデオの制作など、多角的に政治への関心を誘発する活動をしています。
ー始めようと思ったきっかけはー
私は在日韓国人として生まれたため、日本に投票権がなく、
韓国の政治に対しても投票できないままでした。
日本の多くの若者がその投票権という特権(であり、権力)を使わず、
政治に対して自分の意見を主張しないことに衝撃を受ける中で、
東京だけで活動していたivoteの関西支部を創設し、
若者の政治関心を向上させるべく活動を始めました。
ーどんな場所を持ちたいですかー
ivote関西のメンバーのうち、10人ほどが集まれるスペースを探しています。
同志社大学や京都大学の学生が多いので、学校帰りに寄れる場所で、
家主様のご協力が得られる場所があると助かります。
学生団体で収益が上がる訳ではないのですが、住む場所を探しているメンバーもいるため、
シェアハウス兼オフィスにすることで家賃をお支払いしたいと考えています。
オフィス部分ではミーティングしたり作業をすることになりますが、
僕自身が驚いてしまうほどに、静かなメンバーが多いため、ご安心いただければと思います。(笑)
ーその場所でどんな人とどう関わっていきたいですかー
家主さんが許してくださるのなら、地域の人との交流ができる場にしたいですね。
例えば地域のおじいちゃんおばあちゃんと今の政治への想いを共有し合ったり、
中学生や高校生が放課後に立ち寄って、学生と交流できるような開けた空間になればいいなと思っています。
私はこれまで一票の重さを意識することもなく、ただ投票に行っていました。
しかし今回東輝さんのパワフルな思いをお聞きして、政治に対する興味が湧いてきました。
彼らの活動がここ京都で根付いていく、そんな素敵な場所と出会えることを私は願います。
(ライター:水迫)