第6話 コーヒーや音楽を楽しんでもらえるカフェを作りたい


河原町の人だかりを抜けて一本通りに入って、階段を上がるとそのお店はあります。

夜はBarとしてやっているお店のお昼をお手伝いしているのが、今回取材をした北辺さんです。

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北辺さんは将来カフェを開きたいという想いから、このお店でお手伝いされています。

 

ーなぜカフェを始めたいと思うようになったんですか?ー

 

僕が焼いたお菓子を家族がおいしそうに食べてくれていたこととかがあって、

そういう所から中学校くらいからなりたいなあと思ってました。

今も仕事が終わった後、自分でチーズケーキなどコーヒーに合うお菓子を金曜日の夜に作り、

クーラーボックスを持って滋賀からここまで来ています。

大変ですけど楽しさが勝っています。

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高校はパン屋、大学はカフェでアルバイトをしていました。

このお店もBarをしているお店なので、オーブンや調理場が無いのでやれることが限られているんですよ。

自分のお店を持ちたい!っていう欲がすごく湧いてきます。

 

ー苦手な人にも飲んでもらえるコーヒーをー

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コーヒーがメインでそれに合ったケーキとかを出せるお店にしたいです。

ゆくゆくはランチだけでなくて、お酒と夕ご飯を出せるお店にしていきたいな。

僕自身、昔コーヒーが飲めなかったんです。

昔のアルバイト先のカフェで、美味しいコーヒーを飲んでそこからコーヒーにも興味を持ち始めました。

苦手な人にも飲みやすいものを勧めていって、コーヒーを好きになってもらいたいですね。

その為に今は焙煎所に見学に行ったり、セミナーに通ったり、

お店の人に直接聞いたりして勉強させてもらっています。

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(私も初めてブラックで飲むことができました!)

 

ーどんなお客さんに来てほしい?ー

常連さんや僕の友達はもちろんなんですけど、

一見さんやお店の近くに住んでいる方にも来てほしいですね。

今お手伝いしているお店も、大学の音楽サークル時代によく利用していたお店なんです。

周りに迷惑をかけない程度のアコースティックライブもしたいなあと思っているので、

音楽が好きな人にも来てほしいです。

あと今カフェを開きたいと考えている人たちと集まって勉強会や懇親会を開いたりしています。

そんな仲間たちにも来てもらって、いろんな意見も取り入れながら楽しいカフェにしていきたいと思います。

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楽しそうにカフェの話をする北辺さん、

彼の人柄に惹かれてお客さんが寄ってくる気がします。

一杯一杯を丁寧に入れる、北辺さんのカフェが開かれるのが楽しみです。

(ライター:中谷)

第7話 元うどん屋の厨房と元自転車屋の間口を兼ね備えた寺之内通の店舗


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京都は上京区、車通りの多い堀川通から寺之内通を東に入ると、

茶人が残した文化が色濃く残る閑静な地域が現れます。

お寺や茶道具の骨董のお店、和菓子屋さんなどが並び、

少し進むと静かな住宅街となります。

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寺之内通と小川通が交わる角にあるこのお店は

以前は自転車屋さんその前はうどん屋さんとして

切り盛りされていました。

町家の面構えと赤いお店用のテントがなんとも素敵な建物です。

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1階は以前は自転車が並べられていたであろう土間があり、

お店としてはとても使い勝手が良さそうなスペースとなっています。

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奥にはうどん屋さんをしていた時の面影が残るキッチンがあります。

キッチンスペースは床排水があり、飲食許可を取るにはぴったりの条件が整っています。

今となっては貴重なモルタルのシンクです。

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2階に上がると12畳半の和室となっていて、窓からは

お寺や近所の幼稚園を一望できます。

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骨組みはしっかりした建物なのでお店としての改装◎です。


軽飲食や物販のショップを併設した飲食店にオススメです。

(2015.12.5 追記:家主の意向で、飲食の場合、夕方までのみの営業可とのことです。)

こんな人にオススメ上京区で場所を構えたい人
飲食と物販の組み合わせで小商いしたい人
建物の詳細角地にある軽飲食向け店舗
間取り1階 土間15㎡+キッチン
2階 12畳半和室
広さ45㎡
初期費用(うち返金)敷金7.5万円/礼金7.5万円
月使用料6万円+税
所在地上京区
DIYレベル★★★☆☆

(ライター:扇沢

第1話 二人の地元に根付く、珈琲のある豊かな場所をつくりたい


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涼しい秋晴れの午前9時。

京都市営地下鉄東西線 椥辻駅の地上に上がると、

早速、香ばしいかおりが漂ってきました。

椥辻のメインストリートが交わる交差点を一望できる場所に

珈琲製造・卸・小売業を営む弘陽珈煎さんはお店を構えていらっしゃいます。

椥辻駅の朝の顔です。

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こちらが弘陽珈煎店主の山本さん。

お店で焙煎したコーヒー豆をレストランやカフェ、オフィスに卸されたり、

店内にてコーヒー豆の小売をしていらっしゃいます。

なんと、卸されている豆はレストランやカフェごとに合ったオリジナルブレンド。

一般のお客様の中にも、ブレンドの割合を細かく指定して注文されるツウな方もいらっしゃるとのこと!

 

ー始められたきっかけは?ー

大学生の時から喫茶店が好きで、将来コーヒーを提供できる店を持ちたいと思っていました。

新卒の時にはコーヒーメーカーを第1志望に就職活動をしましたが、

当時はバブル崩壊直後で不安定ということもあり、

なかなか内定をいただけず、幸いにも内定を頂いていた住宅設備の会社に進みました。

そこに就職した時もずっと頭のどこかでコーヒーのことを考えていて、

就職4年目にしてコーヒーメーカーに転職をしたんです。

そこから独立を前提にコーヒーの営業の仕事をしていました。

たまに工場での仕事があったのですが、

もっぱら”どうコーヒーを焙煎しているのか”ということへの関心が大きかったこと覚えています。

このコーヒーメーカーで4年勤めたのち、独立しました。

14年前こちらのコーヒー豆店をオープンするまでは草津で焙煎し、

豆の卸、配達業のみでスタートしました。

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創業5年目に自宅のある椥辻にある今の店の物件と出会い、

草津から引っ越してきて、この小売店をスタートさせました。

自宅から近いということもあり、奥さんも運営に加わり、

夫婦二人三脚で運営しています。

駅前で人通りも多く、一般の人も気軽に買いに来れるお店になり、

近所のレストランやカフェのお店とも仲良くさせていただいています。

先日、椥辻に越してきて9周年を迎えました。

草津時代を合わせると14年目になります。

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(毎日暑い器械の前で焙煎されていることがよくわかります。)


ーどんなお店をつくりたいですか?ー

実は妻とは小中高の同級生で地元が一緒なんです。

大学生になって友達に引き合わしてもらうまでは、一言も喋ったことなかった仲なんですが、

再び出会ってから意気投合し、結婚しました。

今の私たちの夢は地元である烏丸鞍馬口近辺に

地域に根ざしたコーヒーを提供できるお店を作ることなんです。


ーその場所でどんな人とどう関わっていきたいですか?ー

町家や古民家を使ったような、落ち着ける居場所をつくりたいです。

自分たちの生まれ育った地元の人と毎日顔を合わせ、

今までずっと作ってきたコーヒーを

味わってもらえたら、とても幸せなんです。

地域に根ざして長く続けていけるような場所にしたいです。

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今のお店でもご近所さんが楽しみにしている弘陽珈煎だより。

目の前でお客様の「美味しい」が聞ける店舗を、

お二人が運営される日が来ることが楽しみです。

(ライター:扇沢