(祝!)第14話 柔軟な発想を持つ若者の新事業を望む、元かしわ屋の建物
こちらの家主さんは、花のアトリエさんと素敵なマッチングが完了しました!
「柔軟な発想で事業を展開する、新たな商いの担い手を迎えたい」今回はそんな想いを持つ家主さんのお話です。
京都市北区にある通沿いの町。かつてはどの建物もお商売をしていたほど、賑わいのある地域でしたが
今は人通りが落ち着き、以前と比べると商店の数は少なくなっています。最近では新しい店舗が入るなど
以前の賑わいを取り戻せそうな兆しが見えはじめている、そんな通沿いにあるのが今回の物件です。
ご紹介するのは、屋根や窓枠、正面の外壁などが、他とはちょっと異なるデザインの一軒家です。
“地域の活性化には若い力が必要” 中村さんご夫婦が紹介する物件
ここでは、かつて鶏肉を扱う「かしわ屋」さんがお店を営まれていたり
花屋さんが入ったり、時々選挙事務所として場所を貸していたりしました。
そのようにして様々な担い手を迎えてきた築70年以上の長屋建ちの建物。
ご紹介くださるのは、別の物件で30年近くパン屋を営んできた中村さんご夫婦です。
中村さんご夫婦は長年自分たちも商いをしてきたからこそ、今この地域には
個人のオリジナリティを活かした、特徴のあるお商売の誕生が必要だと考えています。
「昔ながらのお商売も大事にしながら、地域に長く住む自分たちには思いつかないような
若い人の柔軟な発想を積極的に取り入れたい。地域の活性化には若い力が必要だと感じています」
そうおっしゃる中村さん、志ある若い方がこの物件で長くお商売をはじめてくださるなら
月10万円を予定している家賃も、もっと下げても良いとまでお話くださいました。
花屋さん・選挙事務所・元かしわ屋さんという経歴を辿る建物
では、今回の物件を覗いてみましょう。通に面した外観は非常に特徴的です。
レンガのような壁と、屋根部分は凹凸に。二階の窓も八角形と変わった形をしています。
入口は、真新しい綺麗なガラス戸になっており、築年数を感じさせないデザインです。
中は広く、壁で二つの部屋に仕切られており、手前には台所もあります。
1階奥側の部屋は、壁が一部黒く塗られています。上から黒板塗料を塗り直して
全面黒板づかいにしてしまっても面白いかもしれませんね。
奥に進むと、裏庭に繋がる扉があります。
扉の外は屋外。和式トイレと、浴槽の付きのお風呂があります。
さて、では室内に戻って、一階中央にある階段から二階へ上がっていきましょう。
二階は、フローリングの洋室が2部屋と、和室が1部屋あります。
物置にするだけではもったいないくらい棚が広々としています。
窓の外にはベランダ。だいぶ木が腐ってしまっているので、修理が必要そうです。
和室も広く、和室の奥に見えるのが、正面から見えた八角形の窓枠に囲まれた窓です。
次は長く大事にしてくれる方に入っていただきたい
今まで様々な業種の方に使用されていた物件。中村さんは「次は短期間の利用ではなく
地域を盛り上げる新たな担い手として、長く活用してくださる方に入っていただきたい」とおっしゃいます。
自分たちでお店を開き、長くお商売をされていた中村さんご夫婦だからこそ
初めての開業や自営業の継続に対する理解が深く、教えていただけることもたくさんありそうです。
「やる気のある若い人が入ってくれるなら、家賃も気張るつもりですよ」とまでおっしゃられる
中村さんたちのもとに、素敵なご縁が巡り合わさりますこと、心から願っております。
少しでもご興味いただけます方は、京都物語商店までご一報ください。
(ライター:FootPrints 前田 有佳利)